東京モーターショー2011

2年に一度開催される自動車業界の祭典

東京モーターショーを終えて

東京モーターショーに行って来ました。来場者数は前回の減少を吹き飛ばし、前々回、2007年の数に戻したそうです。その大きな要因は、千葉幕張メッセから東京ビッグサイトに会場を変更したこと。
それに大幅に減ると思われていた海外からの出展が戻ったこと。そして、エコカーや電気自動車といった目の前に広がる新しいテクノロジーに興味を持つ方が多かったことが要因です。
一方で、日本経済が低迷を続ける中、注目されるのは小型車ばかりで、華やかさには欠けるという印象はぬぐえません。さらに二輪ブースは大幅に減り、全体の展示スペースもかなり縮小された印象があります。
次回は日本の景気が上向き、なにか明るい雰囲気が漂う中での開催になるといいと思います。

今回印象に残った車たち

なんといっても電気自動車が中心にはなるのですが、それ以外にも低燃費ガソリン車が注目されていました。また、小型スポーツカーへの注目度も高まっており、走りを追求しながらも、環境に優しいという両面を狙った戦略が 中心になっているようです。(写真はスズキSWIFT SPORTS)
外国メーカーもEVに注目しており、すでに一部地域では本格的な運用が始まっています。フランスのパリでも同様の取り組みが始まっており、低資源で環境に敏感かつ保守的なヨーロッパでは急速に普及が進むのかもしれません。

なんといっても今年目だったのは電気を使ったコミューター(小型移動自動車)です。その中でもKOBOT(左)という小型の一人乗り電気自動車はとてもかわいらしく未来を感じさせると同時に、実現性を感じさせる ものでした。 また、スズキも3人乗りの小型のコミューターを提案しており、自動車とスクーターの間的な乗り物になるのかもしれません。

次回はこうした乗り物がすでに実用化され、低価格の電動コミューターが大量に展示されることになるでしょう。もしかすると電機メーカーからも大量に展示され、自動車なのか、スクーターなのか、それとも自転車なのか、 見分けのつかないようなものまで登場していることでしょう。

 一方で、トヨタでは自社の自動車を紹介すると同時に、リボーン(生まれ変わる)というキャッチフレーズと共に免許を取りに行こうというキャンペーンを始めています。
実は国内市場が萎みつつある理由は、経済停滞によるものだけではなく、若者や人々の車離れによるものも大きいと言われています。自動車に対する憧れやロマンをうしないつつある現状に危機感を感じているのは今のところトヨタだけですが、 今後、その傾向はより強いものになるでしょう。IT化が進み、携帯やTV電話により仕事で車に乗って取引先へ行かなければならないという状況が大幅に減る今、自動車という移動手段の未来について考える必要がありそうです。

前回のモーターショーはどうだった?

東京モーターショーの華と言えばキャンギャルやコンパニオンさんです。近年は日本よりも中国や韓国の方が派手で、筆者も近々上海モーターショーにでも行こうかな・・・と検討したくなるくらい凄いそうです。
それはともかくとして、前回のモーターショーでの写真をご覧いただきましょう。
東京モーターショー2009コンパニオン写真館
ホームページを改めてみてみると、やはり景気後退による萎み具合に苦言を呈しています。今回はさらに厳しいのでしょうか。

前回のモーターショーで最も印象に残ったのはこのFT-86でした。軽量の低価格ベーシックスポーツカーです。チューニングすればするほど、ドレスアップすればするほど輝きそうなこのマシンは、まるで大人のミニ4駆的な存在になれるかもしれません。
低燃費エンジンの開発も進んだ今年、ただの軽のエコカーではなく、よりスポーティーなエコカーが出てきて欲しいと願うばかりです。